映画を見てきたので
話題になっていたので、映画「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を見に行ってきました。
評判がいい映画を見つけると、原作を読みたくなる習性なので例によって原作から読むことにしました。

読書記録
主人公のグレイスが宇宙船内で目覚めるところから始まります。グレイスは自分が何者か、なんでここにいるかもわからず戸惑っていたが、船内を探索して自分が何者だったかをだんだんと思い出していきます。
宇宙船で進んでいく「今」のフェーズとこの宇宙船でとある場所へ向かうことになった経緯が記される「過去」のフェーズが交互にやってくるのが本作品の特徴です。
宇宙の謎に迫っていくような作品はいくつか読んできましたが、謎の解明フェーズが過去編にある作品って珍しいなと思い、読んでいました。
また、本作でも異星人であるロッキーとの出会いがあります。宇宙進出ものの定番ですよね。
ただ、最近読んだタイプの作品とは異なり、人類に対して遥かに進んだ知識を持っているわけではないという点も特徴の1つかなと思います。
ここについてはロッキーが科学者ではないというのもありますが、放射線への対策が組み込まれた船になっていなかったことを考えると種族全体の問題なのでしょう。
ただ、劣っているわけではなく同じ問題を解決するために同じアプローチをしていますし、人類にはない工作技術を備えています。
この設定こそがグレイスとロッキーのバディとしての結束を強めてくれます。
謎究明のターンが長すぎないことや科学用語があまり出てこないということで、テンポもよくSF作品にしてはライトに読めるのではないかなと思います。
映画を見て気になった人も、映画が話題になっているので原作が気になっているSFファンの方も是非読んでみてほしいなという一作でした。
映画と比較して
映画も見たのだから比較しないとね、ということで語っていきたいと思います。
上下巻ということもあり、サクサク読める小説ではありますがボリュームがあります。ということで映画中だと結構省かれている描写は多いです。
例えば、冒頭の自分が誰だったのかを思い出すシーンなんかは実際に身体が動き出すまで時間が掛かっていましたが、映画では2+2の問答に答えること無く動き出しています。
他にはロッキーとのやり取りですね。作中でもロッキーの時計が出てきたと思いますが、その後特に触れられること終わってしまいました。
映像で見た通り、人類が使っている60進法とは別の方式で時間を判断していますが、頭で計算して地球の60進法で喋ってくれるくだりが原作の方ではありました。
こういう本筋ではないけれど、過程の部分を見ることができるのが小説の良さです。
映画ではあまり触れられなかったアストロファージの性質とかもそうですね。どうして燃料として使えるのか、他にはどんな性質があるのかというところには殆ど触れられていませんでした。
映像化されて一番嬉しかったのはやはりロッキーの動きが見られたことですね。挿絵があるわけではないので、どうしてもロッキーの姿や動きというところは頭で想像するしかありません。読んでるだけでも可愛いなと思っていましたが、動きが付くことでよりかわいいと感じました。
特にグレイスが頭を打って、意識を失うシーンのロッキーが辛そうなところには心に来る部分がありました。あの部分は人類の言葉に翻訳せず、本来の音で伝わってくるのがより切なかったです。
その後グレイスが起きて、ロッキーに応急処置をしてみたものの間違っていたという小説のくだりが結構好きだったんですが、残念ながら映画にはありませんでした。
地球でのシーンは理論的な部分が除かれているため、コメディっぽく見ることができたのは映像ならではという感じがしました。小説の方はもうちょっとシリアス進行だった気がします。
おわりに
国宝、プロジェクト・ヘイル・メアリーと実写映画を見てきましたが、実写映画ってあまり見て来てなかったので話題作があればまた何かみたいですね。
できれば原作小説がある作品だとなお良しです。今年は注目作なにかあるのかな?
というわけで読書記録と感想は以上になります。もし気になった方いましたら、文庫本化もされていますので是非読んでみてください。
それではまた。